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SPACE BATTLESHIPヤマトの感想

実写劇場版「宇宙戦艦ヤマト」こと「SPACE BATTLESHIPヤマト」を観てきました。
以前の復活編は歯牙にも掛けずにスルーしたワリに、今回の実写版は一部の配役に疑問だとか、改変された設定に不満とか色々言ってましたが、それでもまるでもってダメダメと判断した復活編よりはまだずっとマシだと私のゴーストが囁いたようです。
12月1日のロードショーからまだ一週間ちょっとといったところでしたが、幸いにも(?)劇場はガラガラで入場率は1割5分~2割程度といったところ。私が座った席に関しては、その列(ちなみにD列)に私一人といった状況。なので周囲の雑音を一切シャットアウトできたのは嬉しかったりw

で、率直な感想をいってしまうと、旧ヤマト世代な私としては「アニメ版宇宙戦艦ヤマト&SF的お約束を知らない世代になら、まぁそれほど悪くない」という感じかな?テレビのCMみたいに「感動しました~」とか「泣いちゃいました~」とか言ってる人(まぁCM的リップサービスor演出だろうけど)は普段どれだけ無感動でお幸せな生活おくってるんだろうと思っちゃいますけどね(悪意)
逆に言えば旧ヤマト世代には結構ツッコミどころ満載な映画だったんですが、個人的にキムタクにも黒木メイサにもアンチ感情がない私としては、とにかく脚本とヤマト的な&SF的な設定とお約束に対してのツッコミどころだらけでした。そういう重箱の隅つつきな楽しみ方をしないで見る分には、まぁ平均点な宇宙モノSF映画なのかな?と。ある意味これが「ヤマト」でなければもうちょっと世間も冷静になれるのかも、と思いつつ、でも「ヤマト」じゃないと成立しない企画だしなぁと考え直してみたり。

とりあえず、以降ネタバレ満載なツッコミに入りますので、読みたい人だけお読みください。
実写の劇場版に際して、基本は一作目のヤマトのストーリーに一部「さらば~」のエピソードを織り交ぜた様なものなんですが、原案にあったイスカンダル=ガミラス(二重惑星ではなく同一の惑星)やガミラス人が人型の生命体ではない(劇場版では一応結晶体としての実体を持ちますが、1つの精神生命体のような描写となっている)などの設定を取り入れていますが、正直いってこれらの設定復活はむしろマイナスポイントになっていたのかも。その設定の描写についてはツッコミどころ満載です。

まず惑星イスカンダル=ガミラスですが、自転していないのか、それともたまたまヤマトが到達した際にそちらの面を向けていたのかわかりませんが、表面が地球のような青い惑星(イスカンダル)、そして裏側が遊星爆弾で放射能汚染された赤い地球同様の荒れ果てた惑星(ガミラス)となっています。ちょうど同じサイズの二つの惑星を割って半分づつくっつけたかのように綺麗に分かれています。非常に不自然です。実際惑星上ではほとんどがガミラス生命体=デスラーに占拠され、わずかに残ったイスカンダル生命体はガミラス中枢の近くに幽閉されている状態。それなのに地球にカプセルを送り込むことができたのもアレなのですが、この状態だと惑星全体が赤く染まっていても不自然ではない、というか半分赤くないのが非常に不自然です。一応ヤマトに対する偽装と好意的に解釈することもできますが。

そしてガミラス人というかガミラス文明なのかな?劇場版ではガメラ2のレギオンのように「あたかも」個を持たない全体で一つの精神生命体であるかのようにふるまっています。ただし個という概念は持っているようですが。そんな地球人類とは相いれないような生命体になってしまったからか、まるでガミラス軍の艦艇や戦闘機はまるで「戦闘妖精・雪風」の敵、ジャムを劣化させたかのよう&兵士に関してはもろにソルジャーレギオンか「スターシップトルーパーズ」のバグスそのもの。
改めて「宇宙戦艦ヤマト」の敵は人類型の異星人である必要性を感じました。概して歴代ヤマトで対峙してきた敵、ガミラス帝国、白色彗星帝国、暗黒星団帝国、ボラー連邦、ディンギル帝国と地球勢力とはイデオロギー的な葛藤がありましたけれど、今回のガミラスは一応コミュニケーションも取れますが、基本バッタの大群と戦っているかのよう。ついでに言えば今回のガミラス側メカニック、正直ほとんどメカとしての魅力はありませんでした、個人的に。
実写劇場版のガミラスの描写で気に入ったのは、戦闘機から発射される高速で回転しながら飛翔するミサイルくらいかなぁ?

今度はヤマト自身に対するツッコミ。まず実写化されるにあたって構造的に、そして容積的に無理があったと見えて、元のヤマトの全長が263mから566mと2倍にサイズアップしています。現実の戦艦大和は当然263mしかないので、じゃあヤマト建造時に外部をカムフラージュしていたあの残骸はなに?と。もしかしてヤマト建造の為にワザワザ作ったんですかねw
そしてせっかくサイズアップされたのに、その巨大感が全然表現されていません。刷り込みのせいもあるかとは思いますが、やっぱり263mくらいにしか見えませんでした。
そしてある意味最大の問題点が兵装に関して。今回なぜかヤマト以前の地球防衛艦隊(沖田艦や雪風など)の主砲は、アニメ版設定の光線砲ではなくてショックカノンとなっています。ゑ?ショックカノンってば波動エンジンの副産物の一つじゃなかったの?と思いたいんですが。それはともかくショックカノンなのにガミラス艦に全然ダメージを与えられません。アニメ版では光線砲ではガミラス艦に対抗できないのに対して、ヤマトの主砲であるショックカノンは易々とガミラス艦の装甲を撃ち抜く強力な砲として差別化して書かれていますが、実写劇場版では同じショックカノンの強化版。一応は巨大なガミラス空母を主砲で撃沈していますが、劇中のヤマトの攻撃は基本波動砲になっちゃってます。もちろんヤマト発進時に突入してくるガミラス巨大ミサイルの迎撃にも波動砲。主砲はほとんど対空砲群と同義の扱い。おかげで主砲が物凄く弱体化した感じがするのと同時に、波動砲も「決戦兵器」としての有難味が薄れ、実質「主砲」に成り下がっています。だってどう見ても実写劇場版の波動砲では、オーストラリア大陸大の木星浮遊大陸を一撃で消滅できるようには見えませんもん。
ついでにいえば煙突ミサイルも一応は使っていたようですが、ヤマトに搭載されている各種ミサイルもほとんど影が薄かったですね。

次にヤマトの艦載戦闘機について、登場したのはコスモゼロとコスモタイガー(アニメ版のブラックタイガーに相当、実写劇場版では「ブラックタイガー」は隊の名称となっている)の二機種で、共に先代主力宇宙戦闘機のコスモパンサーの後継機とのこと。ただしコスモゼロがステルス構造となっているのに対して、コスモタイガーはガミラスにステルス性が通用しないとわかってからの設計なので、非ステルス機。
そしてアニメ版では航空母艦並に搭載されていたのに対して、見る限りヤマトに搭載されていたのは、チーム古代の5機+森雪機1機+αの予備機のコスモタイガーと、古代のコスモゼロ1機。なので大体7~10機程度かな?と、まぁ納得してもよい機数。それもヤマトが566mなら、というところですが。
で、コスモタイガーについてはそれほどツッコミどころはありません、SFでの宇宙戦闘機のお約束の範疇では。問題はコスモゼロの方です。一応ステルス機という設定で、アニメ版のコスモゼロを原型にF-117あたりの平面多面体なちょっと前のステルス機にアレンジしたようなラインですが、表面がリベットだらけwとてもステルス効果あるとは思えません。そして流石にバトロイドにまではなりませんが、変形機構を有し、あまつさえ頭頂高3m程度の戦闘ドロイド「アナライザー」まで格納しています。このアナライザーが古代機のみのスペシャル仕様なのか、標準仕様なのかはわかりませんが、戦闘機としては非常に余分な装備。今回の実写劇場版の脚本仕様で設計されたようにすら思えてしまいます。
そしてこれはどちらかというと脚本の問題なんだけど、ガミラス星に突入する際の先鋒として、多数のガミラス迎撃システムの目を掻い潜る為にステルス性能を持つコスモゼロが突入するわけですが、あれ?ガミラスってステルス通用しなかったんですよね、侵攻艦隊には。なのに何故いくらエンジン停止させるからといって本星を守る迎撃システムにはステルスが通用すると思う!>古代進 そしてなぜしっかりと欺瞞される!>迎撃システム この辺のご都合主義にはリアルタイムで気が付いちゃって笑っちゃいました。普通迎撃システムだってステルスな落下物なんかがあったら却って警戒しそうなもんですが。誰も矛盾に気が付かなかったのかな?

さて、結局はコスモゼロのステルスが功を奏したのではなく、ヤマトのごり押しでガミラス本星に突入したヤマト陸戦隊ご一行ですが、バグスもといガミラス歩兵相手に多大な犠牲を払った後にイスカンダル生命体に会うことに成功し、森雪がコスモクリーナー化w その帰りに真田技師長がガミラスの中枢見つけちゃって斉藤始と二人で爆破しに突入するという都市帝国内イベントが発生しますが… これってガミラスを日本に例えると国会議事堂の敷地内に地下牢があって、そこが国会議事堂の敷地だとしらずに突入しちゃった感じ?しかもイスカンダル=ガミラスは地球サイズの星なのに。あまりにもご都合主義過ぎます。
ついでにいえば138分という制約の中、仕方ないとはいえ太陽系内でワイワイやっていたと思ったらあっという間に14万8千光年先の小マゼラン星雲内に到着と、イスカンダルまでがとっても遠いという印象も全然ありませんでした。初見の人には絶対遠くまで来たってわかってないと思う。

さてさて、なんだかんだで多数の犠牲の上にやっとヤマトは地球に戻ってきます。しかしここでなんの問題もなく地球に到着しては映画として盛り上がりに欠けます。なのでしっかり登場しました。ガミラスの中枢建造物ことデスラー艦。いきなり至近距離にワープアウト(正確にはワープとは異なる超光速航法とのことらしいのだけど)してヤマトを袋叩きの満身創痍状態にした挙句、ヤマトの第一艦橋にデスラー総統の格好で現れて恨み言ひとしきり。そしてお決まりの「我々は屈辱を忘れない種族だ」と言い残して、当のデスラー艦は自壊、惑星破壊ミサイルを地球に向けて発射(というか放出)します。この惑星破壊ミサイルに、最後の武器である波動砲の砲口を栓されちゃったヤマトが自爆攻撃しにいくというお涙ちょうだいラストがやってくるのですが… 地球破壊するよりもそのままヤマト撃沈して地球も死滅の方が効率的だしデスラー閣下的にも胸が空くのでは?それやらないがためにしっかり阻止されちゃってるし。

あ、そうそう今回の実写劇場版で一つ勉強になったこと。ヤマトの波動砲封じるのにドリルミサイルは確かに有効です。戻ってこれないようにメンテナンス口なんか作らずに、そして戻ってきちゃっても大丈夫なように爆発しないようにしておけば。

という感じで、なんかキャスト的な不満は観ている限りほとんど感じませんでしたが、尺が短い(とはいえ国産SF映画で2時間越えっていうのは健闘してるけど)ことと、主に設定面でツッコミどころが多い作品でしたね。そういう意味では十分面白かったですけれど。
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2件のコメント

[C287] 実写版については…

残念ですが、少なくとも旧作ヤマト見ている人にはお薦めできかねます。
実質「ヤマト」を使った別作品と見た方が適当かもで、旧シリーズのヤマト一切見たことない人が見るならまぁ…、という評価でしたが、それもヤマト2199登場によって否定されたようなものだし。

あと実写版ヤマトもヤマト2199も基本的には旧作ヤマトのシナリオが基本となっているので、白色彗星はでてきません。
ただヤマト2199の第10、11話でファンサービス的に白色彗星軍のメカは出てきますけど
  • 2013-01-21
  • まことbis
  • URL
  • 編集

[C286] デススター

実写版 まだ 見ていない私です。宇宙船艦ヤマト 白色彗星帝国 都市帝国で プログ検索中です。この映画のアニメ版 感動しました。ラストシーンは 涙ですね。
アニメ同好会(名前検討中
しかし 日本列島の未来は 都市帝国みたいになったらと 心配します。国会で そんな話しもするかなぁ
政治研究会(名前検討中
  • 2013-01-16
  • 村石太ダー
  • URL
  • 編集

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まことbis

Author:まことbis
Twitter:@makoto_bis

東京都の○○区在住のしがないガチャ改造モデラー(?)です。
昔はプラバン使ったフルスクラッチがメインで「プラバンの魔術師」を自称してましたが、やっぱり趣味に時間が取れなくなると気軽にできるガチャ改造のほうがやりやすくって…

メカ/キャラ共にまんべんなく手を出していますが、とりあえずのフェイバリットはボールジョイントなどを使用したアクションフィギュア化改造です。
その関係上、新製品レビューでの視点は、あくまでも改造の素体と割り切り、どう弄ればより良くなるかという方向性が主ですので、予めご了承下さい。

あと、新製品だろうとレアな限定品だろうと自分が気に入らないとあっさりと改造しちゃう件についてもご了承願います。

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